災害時の「食」について

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台風の被害に遭われた皆様には、心よりお見舞い申し上げます。
一日も早く平常の生活に戻ることができますようお祈り申し上げます。

台風15号が関東を直撃し私の住む千葉県では台風被害でも過去にない被害がでてしまいました。

私の自宅と事務所は大きな被害は免れましたが、風速60メートル級の風であったため、近所には屋根や屋根瓦が吹き飛ばされ、窓ガラスも割れた建物があります。また、千葉県各地で倒木の影響で長期にわたる停電が起こり、冷蔵庫が使えず食糧不足になってしまいました。

今回は災害時の「食」についてお話しいたします。

避難所には飲食物、衣類、生活用品など様々な支援物資が届けられますが、その中で管理が難しいのが飲食物です。食べ物には消費期限があります。また食中毒が発生しないように衛生面にも気を配らなくてはいけません。しかし水や電気といったライフラインが整っていない中、大量の食べ物を新鮮で清潔に保つのは非常に困難です。

そこで日持ちもして常に冷蔵する必要もなく、個別包装された食品が大量に真っ先に届けられます。代表的なものが菓子パン、おにぎり、お菓子類です。これらは食品自体に直接触わらず配給できるので衛生的です。

避難所では手を洗うような行為はしばらくできませんので大変助かります。調理をする必要もありません。疲れた体に直ぐに栄養補給が出来ます。

このような優れた面はあるのですが、一方で栄養面の問題が出てきます。菓子パン、おにぎり、お菓子類は全て炭水化物(糖質)です。一日だけならば炭水化物主体の生活でも健康を大きく左右することはないでしょう。しかし避難生活は長期戦になることもしばしばです。摂取して欲しい肉、魚、卵、牛乳などのタンパク質やカルシウム、野菜や果物などのビタミン類、ミネラル、食物繊維といった必要な栄養素がどんどん不足していきます。

その結果、二次被害とも言える健康面の問題が出てくるのです。

避難所では水分の配給が限られます。トイレの数が少ないため、水を飲まないようにしてトイレの回数を減らそうという人もいます。そのようなことから水分不足になって熱中症や脱水症状を引き起こしやすくなります。また「エコノミークラス症候群」が多々発生します。水分不足の上、体を動かさないため、血液がドロドロになってしまい、エコノミークラス症候群を発症するのです。

避難所での食問題は体だけでなく心にも大きなダメージを与えます。電気・ガスの無い中では調理が出来ません。温かいお味噌汁一杯飲めない状況です。冷えた食事が中心になります。乳幼児や高齢者にとってはこれが食べ辛い原因になり、自然に食が細くなってしまいます。

人の体は「食」によって作られています。しかし災害時ではその食に大きな偏りがあり、健康面で多くのダメージを与えます。災害時の準備に、サプリメントなどの利用も検討してみてはいかがでしょうか?

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