ダウン症のランナー
11月20日に開催された「第19回四街道ガス灯ロードレース大会」に参加しました。
四街道市は私の住む千葉市の隣で、四街道の名所、ガス灯通りをコースに含むのが「四街道ガス灯ロードレース大会」です。(日本最大の2238mに228基のガス灯がある通りでしたが現在はLED化されています)
私のいとこにダウン症の47歳の男性がいます。
四街道に住んでいるのでの彼の家族とは日ごろから親しくしております。
叔父(彼の父)は3年前に他界しており、現在は叔母と二人暮らしです。
今年の1月頃、彼が突然マラソン大会に出たいと言い出したそうです。
私がランニングをしている話を何度もしているのでその影響を受けたのかも知れません。
そこで目標をこの大会の5kmの部にしたそうで、せっかくなので私も一緒に走ろうとエントリーしました。
伴走もできるとのことでしたので、主人も一緒に走りました。
彼は少しずつ練習をしていたそうですが、膝を痛めたりして結局2kmまでしか練習の距離は伸ばせなかったそうです。
経験した距離の倍以上を走るのは、私がフルマラソンを走るような感じだと思います。
やはり、2kmを通過した頃から急に失速です。
沿道の皆様から熱い声援をいただき、何とか歩かず進みます。4km関門の制限時刻をギリギリ1分30秒前で通過です。そこからが最後の難関の上り坂で、「お母さんがゴールで待っているよ」「天国のお父さんが応援しているよ」などと励ましながらの前進です。
10kmの部のスタート地点と5kmの部のゴール地点が同じで、10kmの部スタート時間直前のゴールとなってしまいました。足を引きずっていた彼に約2000人のスタート前のランナー全員から盛大な拍手と応援をいただきました。
その拍手と声援に後押しされ最後の力を振り絞ってのゴールです。
私自身はこんなに大勢の方から声援をいただいた経験はありません。
感謝と感動、そして彼の頑張る姿に涙が止まりませんでした。何よりうれしかったのは、叔母の最高の笑顔と涙でした。
ダウン症のお子さまをお持ちの元マラソンランナーでタレントの松野明美さんが言っていました
。「障害をもっていても堂々と前を向いてほしい。そしてその歩みを助けるような国になってほしい」
※ダウン症は、体細胞の染色体が1本多く存在することによって発症する先天性の症候群です。性別や人種に関係なく800~1000人に1人の割合で生まれるそうで日本全国に5~6万人と言われています。